オマロ(Omalo)の場所はこちら
オマロ(Omalo)ってどんなところ?
ジョージアにはオマロの他にも自然とか昔の建物とか有名な観光地はたくさんあるのですが、どうも興味を惹かれず、次の目的地が決まらないままダラダラとトビリシで過ごす日々が続いていた。
そんなある日、とある旅人とジョージアの面白そうな場所について話していると、「オマロなんてどう?」と写真を見せられ、すぐに行くことに決めた。
場所はジョージア北東部、トゥシェティ国立公園にあるオマロと呼ばれる小さな村。
しかし行き方を調べるも、なかなか有力な情報が出てこない。
これはもうヒッチハイクだな!
高まる鼓動と旅感。
これまでの僕に無かった、ひとりヒッチハイクの旅が始まろうとしていた・・・。
(※オマロへ向かいながら正規の行き方がわかってきたので、後でまとめて説明します)
トビリシからテラヴィへ(Tbilisi to Telavi)
滞在中の世界一綺麗な安宿のマナナさんにヒッチハイクでオマロまで行くと伝えると、ここで捕まえると良いよとハイウェイの場所を教えてくれました。
タジキスタンぶりのヒッチハイク。
あの時は本当に1時間に数台しか通らないようなド田舎でのヒッチハイクだったけど、今回は違う。
トビリシという大都市から各町へ向かうハイウェイ沿いでのヒッチハイク。
ド田舎でとりあえず車を止めるのは簡単だけど、大都市ではそれがまず難しい。
そこで今回は行き先を書いた紙を用意してヒッチハイクに挑むことにした。
その行き先選びも重要で、トビリシからオマロへ行く車はほぼ無いと言っていいのでそこは面倒臭がらずに中間の町テラヴィで一度刻んで行くことにした。
結果的に言うとこのトビリシ→テラヴィのヒッチハイクが一番時間がかかった。
マナナさんに教えてもらったハイウェイ沿いには目まぐるしいほどたくさんの車が走っているせいか、なかなか止まってくれさえしなかった。
開始から1時間弱、やっと乗せてもらえる車が見つかった!!
嬉しさのあまりという気持ちと、折角乗せてくれたから楽しんでもらいたいと、気を遣ってたくさん喋った。
もちろん英語はあまり通じなかったが。
ドライバーがおじさん、助手席におばさん、後部座席は左からおじいさん、僕、お兄さんの順で座っていた。
どう見ても家族。
家族で休暇を過ごす為、大都会トビリシからテラヴィへ向かっているんだ。
完全にそう思っていた。
お兄さんが唯一少し英語が話せたので一番会話が弾んだ。
今日は家族でどこへ行くの?
確かそんな事を聞いたと思う。
「いや、僕たち家族じゃないよ。これは乗り合いタクシーさ。」
そう、中央アジアやコーカサスには、車の天井にTAXIと表示されていないタクシーも多く存在する。
見た目はただの一般車両なので話してみない事にはわからない。
道路沿いでは一般人がヒッチハイクの様に車を止め、その場で行き先と値段を交渉して乗り込む、又はバスターミナルなどの大きな駐車場で待機して行き先が同じ客で満車になれば出発するシステム。
トビリシはTAXIの表示がされているタクシーもたくさん走っていて、それを先程から何十台も目にしていたからすっかり忘れていたのだ。
あーあ。ヒッチハイクのつもりがTAXIを拾ってしまうなんて、僕はなんて間抜けなんだ。
ただ感覚でこのドライバーは僕がヒッチハイクをしていて、無料で乗せてくれる車を探していることは理解していることがわかった。
うーむ。金欲しさの確信犯か。
車は約1時間でテラヴィへ到着した。
現地人価格なら10ラリ(約450円)
高いのか安いのか微妙な価格だ。
降りる時に「マネー」と言われたけど、タクシーだなんて知らなかったよ、と言うとすぐに「わかった」と引き下がった。
こうして一回目のヒッチハイクは後味の悪いものとなった。
テラヴィにて一日目終了
気を取り直して宿で作ってきたサンドウィッチを食べている。
ここはテラヴィのバス(マルシュルートカ)ターミナル。
正直ここからオマロへマルシュルートカが出ているのなら、もうそれに乗ってしまいたい。
別にヒッチハイクにこだわっているわけでは無いし、公共交通機関が調べても出てこなかったから仕方なくヒッチハイクしているに過ぎないからだ。
サンドウィッチを片手に、ターミナルの片隅でわいわいやってるおじさん連中と話した。
オマロに行きたいんだけど、どうやって行けばいい?
「それならまずアロワ二へ行って、そこからオマロ行きのマルシュルートカに乗り換えろ」
オマロ行きのマルシュルートカがどこかから出ていることを、実にこの時初めて知った。
アロワ二と言うのはテラヴィから車で20分位走った所にある小さな町らしい。
じゃあそこまで行ってマルシュルートカに乗ろうか、と値段を聞くとなんと50ラリ(約2,250円)もするらしい!!往復約5,000円!!
ここは一泊10ラリ(約450円)で泊まれる国ジョージアですよ?
たった約60kmのドライブにそれは出せない。
やっぱりヒッチハイクにしよう(苦笑)
サンドウィッチの最後の一口を頬張り、大通りへと歩き出す。
あと2kmほど歩くと更に大きな大通りへ出るので、「Omalo」と大きく書いた紙を通り過ぎる車に見せながら歩く。
とそこへ一台の車が止まってくれた。
「オマロへ行きたいのか?それならこっちは逆方向だ!」
え!?そうなの?
「ああ、俺は普段オマロで働いている。残念ながらオマロへ戻るのは数日後だからお前を乗せてやることは出来ないけど、ヒッチハイクするのにいいポイントまで乗せてやる!乗りな!」
あ、ありがとー。
正直この時、ちゃんと地図を確認しながら歩いていたので逆方向だと言われた意味がわからなかったけど、彼は以前香港で働いていたこともあるらしく英語はペラペラ。ジョージア人には珍しいタイプで、頭も切れて力になってくれそうだったのでついて行ってみることにした。
「日本出身か!!良いなあ!!日本は俺にとって夢の国だ!!」
そうなの?なんで?
「何でってお前・・・人も良いし車やテクノロジーも世界トップクラスだからだろ!中国は俺には合わなかった。日本へ行きてえなー。」
ふーん。日本へきたら案内するよ!!
「ありがとうな!ところでもうこんな時間だ。正直オマロへこれから行く車はいないと思うぞ?今日はテラヴィで一泊して、明日の朝再チャレンジするべきだ」
そう、この時すでに17時を回っていた。
オマロまで残り60kmとは言え、ここからはウネウネした所々崖っぷちの山道なので3時間位はかかるらしい。
すぐに乗せてくれる車が見つかったとしても、オマロへ到着する頃には薄暗くなってきた頃だ。
そうなると何より道中の安全面も心配・・・。
このおじさんの判断は正しい。
迷った末、念のため調べておいたテラヴィの安宿まで送ってもらうことになった。
テラヴィからアロワ二へ(Telavi to Alvani)
翌朝、まずはここから約20km離れたアロワ二を目指す。
昨日宿まで送ってくれたおじさん曰く、トゥシェティ国立公園にあるオマロなどの村々の人達は、夏季にしかオマロに居ないらしい。
積雪のせいで交通、物流が麻痺する冬季はみんなそろってアロワ二に移住するそうだ。
そんなことも知らずにオマロを目指していた訳だが、たまたま今が夏季でよかったと肩を撫で下ろす。
これは考えようによっては良い兆候かもしれない。
「そういう訳でアロワ二へ行けばビッグチャンスをつかめるぜ!」
日本は夢の国だと言ったおじさんの顔が浮かぶ。
テラヴィからアロワ二へ行くのは簡単。
昨日トビリシから到着したターミナルから乗り合いのマルシュルートカが定期的に出ている。
乗車賃は1.5ラリ(約70円)
アロワ二からのヒッチハイクにどれだけ時間がかかるかわからなかったし安いので、ここはマルシュルートカを利用した。
アロワ二で下車するとオマロ行きのマルシュルートカが止まっていて、声を掛けられた。
ここでも値段を聞いてみるとやはり50ラリ(約2,250円)
たぶんこれが正規レートなんだ。しかも1台200ラリなので、4人乗客を集めなければならない。
マルシュルートカはさらっと断ってまた大通りを「Omalo」と大きく書いた紙をチラつかせながら歩いた。
アロワ二からオマロへ(Alvani to Omalo)
しばらく歩いていると一台のトラックが止まってくれた。
「レチュリ(Lechuri)までなら乗せられるぜ!」
それはアロワ二からオマロまで少しだけ進んだ場所だった。
少しだけでも進もう、ということで乗せてもらうことにした。
あれ?やっと初めてヒッチハイクっぽい!!
トラックに乗せてもらうとか!!
車高が高いので景色も良い。
ドライバーのお兄さんも優しかった。
レチュリの建設現場まで乗せてもらい、その目の前で次の車を待つ。
アロワ二から既に車を見る機会がグンと減ったけど、もうここまで来たら通る車は全部オマロ行きと考えてもいい。
とりあえず来たら、全力で止める!!
しばらく待っていると、車がこちらへ向かってくる音が聞こえた。
「Omalo」と書いた紙を持って、色んな動きをして全力でアピールする。
止まってくれた!!
しかも見たところ地元民のおじさん二人組だ。
車の中には買い溜めしたトイレットペーパーや果物がたくさん転がっていた。
車に乗り込み、少しだけロシア語で自己紹介した。
少しでも踏み込んだ話をされると、もう理解出来ないので会話はそれほど続かない。
レチュリを過ぎるとどんどん標高が上がっていくのがわかった。
道も既にアスファルトではなく砂利道。
エンジンが古く、すぐに熱を持ってしまうみたいで、数km置きに道中に流れる川や滝からこぼれた水を掛けながら進んだ。
崖っぷちの道も増えてきた。
少しでもハンドル操作を誤ると谷底へ真っ逆さまだ。
でもそれだけ景色は凄い。
水が多いので緑も多い。
時々誰かの遺影が彫られている石を見かけた。
谷へ落ちてしまった車も・・・。
事前に調べていたある記事では、土砂崩れでこれ以上進めず、泣く泣く引き返し結局オマロへは行けなかった、とあった。
緊張感が走る僕の心とは裏腹に、前に座るおじさん二人はいたって冷静に世間話でもしている様子だった。
半分以上進んだところでお昼休憩を取ることになった。
オマロへの道には、時々良い雰囲気のテーブルとイスが置かれている。
僕がテラヴィで買っていたパンを食べようとすると、「それはオマロに着いてから食べなさい」と、おじさん達のお昼ご飯を分けてくれた。
コップに水も注いでくれた。
・・・と思ったらなんとウォッカ(笑)
え、飲むの!!?
と言う間もなく二人で飲み始めてしまった。
しかもショットで何杯も。
不安不安不安不安・・・・。
「はい、飲め!」
まじすか・・・?
もうこうなったら飲むしかない。
飲んで少しでも不安を和らげよう。
あっという間に1Lのボトルが無くなりそうなところまできた。
しかしこっちの人は強いなー!!
僕もショットで3-4杯ほど頂いて、すっかり酔っぱらってしまった。
そのまま車に乗り込み出発する。
オマロまで残り約1時間ってところだと思うけど、谷底へだけは落ちないように祈った。
揺れる車と頭。
満たされたお腹に程良い日差し。
流れる小川とマイナスイオン。
襲い来る睡魔に全く太刀打ち出来ず、いつの間にか眠りに落ちてしまった・・・。
長くなってきたので今回はここまで!!
次回はいよいよオマロへ到着!!その光景とは・・・!?
更に詳しい行き方も教えるよー!!

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2年前にジョージアを旅行した時にメスティアやウシュグリには行きましたが、オマロという場所は初耳です。さすがは「ローカル旅」ですね。次回を期待してます。
maruo_haasさん
オマロ、聞かないですもんね(笑)
僕も宿で逢った旅人に聞かなかったら知らないままジョージアを後にしていたと思います。
メスティアはよく聞きましたが、ウシュグリって聞いた事ないかも。有名所でしたっけ?(笑)
いつもありがとうございます。
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