まいど!横山笑来です。
宿代が高いので、宿でずっとゴロゴロしているのが勿体無く感じるというのも間違いなく理由のひとつではあるが、朝から気持ちよく行動させてくれる。
この日は僕がバゴーへ来る決め手となった場所へ行く。
宿の目の前の幹線道路から一歩入り込むと、そこは全然違う風景が広がる。
(ちなみにこの幹線道路はクラクションが朝~夜まで常に鳴り響いているのでめっちゃうるさい!!)
こんなに人が集まるのに、この数百メートルをアスファルトに出来ない理由は何だろうか・・・?
マーケットを抜け、しばらく歩くとチャッカワイン僧院に着く。
トミーのガイドブックに載っていた。
ここには常に1,000人以上の若い僧侶たちが暮らしていて、彼らの食事時間である朝と昼には、数百人が一斉に食事をする圧巻の風景が見られると。
ラオスのルアンパバーンで修行僧と初めて友達になってからというもの、僕は彼らに対して一方的に親しみを感じるようになっていた。
午前10時45分
建物の中に入っていくと、体育館の様に広い空間があって、そこでは今日の当番の修行僧たちによって食事の準備が段取りよく進められていた。
室内を歩き回っていると、「今日の450人分の食事は、私たち家族が寄付したんだよ」と言う金持ちそうな中年夫婦と出逢った。
2人ともヤンゴン出身で、今日は旅行と寄付の為にここまで来たのだそう。
ご主人さんは政府関係の仕事に携わっていて、その関係で日本にも5回ほど来たことがあるらしい。
もしかして凄い人だったのかな・・・。
「修行僧たちの食事が終わったら、君も同じものを食べられるから途中で帰っちゃだめだよ!」
「そうなんですか!?」
「もちろん!これは私たちからの寄付だからね!」
午前11時
キーーン、コーーン、カーーーン
チャイムの様な金の音が響き、僧侶たちが一列になってやってきた!!
450人もいるらしいので、入場にかなり時間がかかったが、ひとりひとりの表情をじっくりと見られたのが新鮮だった。
中には小学生低学年くらい小さな修行僧もいて、何故か我が子を見つめる参観日の様な感覚に陥ってしまった。
よく見るとみんなMyスプーンを布に包んで持っている。
入場の順番はバラバラだったが、全員座る席は決まっているようだ。
全員が座り終えると、どこからともなくお経を唱え始めた。
450人で一斉に唱えられるお経の様子は、言葉が解らなくとも「圧巻」この一言に尽きる。
自分の周り360度から聞こえてくるお経。
同じ服装、同じ坊主頭、同じ姿勢で唱え続けられる・・・。
どのくらい時間が経っただろうか。
後で写真の時間を見返すと5分位だったことが分かるのだけれど、その時はお経を唱える僧侶たちに心身ともに全部が引き込まれる様な感覚に陥り、ものすごく長く感じた・・・。
お経が唱え終わると、各々Myスプーンで食べ始める。
私語禁止とかいう風なルールは特に無さそうで、同じテーブルの僧同士で喋っている僧もいれば、ただ無言で食べ進める僧もいた。
あまり食べているところをジロジロ見るのもあれだなぁと思い、僕は一旦そこから離れることにした。
観光客のほとんどはここでチャッカワイン僧院を後にする。
僕は後で食事を頂けると聞いていたので、外で彼らが食べ終えるのを待っていた。
どこから来たのか、まだ幼い子どもたちが5人くらいいた。
僧侶たちの食事が終わるまで、彼らに遊んでもらおう。
「ミンガラーバ(こんにちは)」
「ミンガラーバ」
シャイな性格なのか、僕の近くには来るが、それ以上は特に何もせずただそこに突っ立てモジモジしている。
最近僕は、ある日本人宿で観た「となりのトトロ」という映画のワンシーンの影響で、あやとりに凝っていた。
(さつきがお父さんを迎えに傘持ってバス停で待ってるシーンね)
せっかくなのでこの子たちに見せてあげよう。
ほうき、指ぬき、鉄橋→亀→ゴム→飛行機の連続技を見せてあげた。
子どもたちは興味を持ってくれて、指ぬきの最後紐を引っぱる役をかってでてくれた。
技も少し教えようとしたけど、不器用過ぎてなかなか上手くは行かなかったのが少し残念。
そうこうしている内に僧侶たちは食事を終えて、建物内から続々と出てきた。
先ほどのお金持ちのご主人さんが僕を見つけて、食事の場所へと連れて行ってくれた。
大変美味しゅうございました。
はい、ミャンマー編はこれで終わりです。
ラオスで出逢ったヨーヘイともヤンゴンで偶然再会してギターとジャンベのセッションで遊んだり、ゆきんこに髪の毛ちょっとおしゃれにしてもらったりもしたけど、まぁいいやその話は(笑)
次回はいよいよインド編!!・・・と思った人はごめんなさい。
もう手違いでビザの期間入ってしまってるんですが、少し寄り道してからインド入ります。
次回「母をたずねて1500マイル」お楽しみに!
横山笑来